ちょっと前から、PTの方がご利用になっています。
手の骨折の後のリハビリで、病院のリハビリテーションと併用しつつ職場復帰を目指しておられるのです。
で、先日、職場復帰に向けて少しお手伝いができないかと思いまして、「セラピースペースながしま」をご利用中の中枢神経疾患の方のアプローチをみていただきつつ、少し触っていただいたりしてみました。
もちろん、双方ともに許可を得てのことですよ。
終わってから少しお話をしたのです。体の使い方などの問題はまだ残っておいででした。指の動きのこともですが、回外がしにくいことから目的の筋や軟部組織にアクセスする際に体を捩らないと触れることができにくいのです。肩に痛みが出やすいようですが、おそらくそういった体の使い方も原因になっているものと推測されます。
といったようなことを話していると、ふと、全体的な印象として、こんなアプローチの仕方をしたことがないので、見学していて新鮮だったと言われました。
お話を聞いていくと、病院や施設で働いてきたけど、病院でも日常生活の獲得に向けた動作の練習や、歩いてもらったりするだけが主な業務だったらしいのです。また、患者さんのお話を聞いたりして時間がかかると、上司から注意されたりしたとのことでした。だから、私のしているようなことがとても新鮮に映ったようなのです。
多分ですね。
病院や施設では、日常生活動作をできるだけ早く自立させるという目的がリハビリテーションの主軸となっているので、そういった動作の反復練習が必要となっていて、個別の問題をきちんと把握しようとしたり、そのために時間を取ったりすると単位数(収入)が減少する医療システムができているためではないかと、そういったお話をしたのです。
私はそれが嫌で保険外に出たということも事実ですしね。
もちろん、お一人お一人の個別性に注目してしっかりされている病院も知っています。数は少ないのだと思いますけれど。
きちんと個別性を大切にして、ひとりひとりの時間を必要なだけとりつつ、ここのセラピストが学ぶことができるように配慮していて、1日に取る単位数(収入)を14単位までとか、16単位までとかに制限をして、きちんとスタッフが患者さんからいろいろ学ぶことができる時間を作れるようにしているところや、中堅やベテランのセラピストが他のスタッフを指導できるように、指導のために使用する時間を空けることができるように工夫がしてあったり。
一方、「うちのリハビリは平均一日20単位以上とっています。」と胸を張って自慢げに話すリハビリテーション課長もおられたりして、そこの教育体制はどうなっているのかと疑問に思ったりすることもあります。
いや、しっかりされているのかもしれないですよ。その場合はかなり業務時間外の時間を使っておられるのだろうなとは思いますけれど。わからないですけれど。
日本の医療がリハビリテーションをどの方に向かって流そうとしているのかということ、その中で私たちはどのような役割を担いたいのかという事を考える時期が来ているのだと思います。
そんなことを考えながらPTの方と話をしていました。
見学自体はとても楽しかったといっていただけたので、よかったです。
仕事に復帰したいという強い気持ちは大事ですから、面白くないとね。
(๑>◡<๑)
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