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執筆者の写真Nagashima Kazuhiro

不適切にもほどがある!

テレビドラマ、「不適切にもほどがある!」面白いですね。

昭和生まれの世代としては、共感できることも多くて。

今の世代がどう感じているかは解りませんが、視聴率が高いところを見ると、楽しんで居られるのかも知れませんね。


さて、最近、「運動脳」という本を題材にして運動こそ認知機能に必要なのだと言った事を繰り返し書いています。今回もその流れのお話なのです。

2019年に行われた脳生理講演会「適応的歩行制御の神経機構」のスライドを見返していたのです。



この講演会では、神経生理学的な切り口から適応的歩行を見ていく物だったのです。

脳がどの様に運動機能と認知機能に関わっているのかと言った内容で、解りやすく開設をされておられました。

この講演会は面白かったので、今でも資料を引っ張り出してあれやこれや考えたりしているのです。


それでですね。

「これまでの運動制御の考え方は、高次脳機能と運動機能を別々に扱ってきた」として、

はっきり「適切ではない」と書いてありますね。

運動の中で感覚が生じ、生じた感覚情報が「学習/認知/記憶」などの高次脳機能によって運動野とやり取りをし、運動出力が起きると行った考え方。これは、単純でわかりやすいのですけれど、それはやはり・・・


不適切だというわけです。

(^_^;)


そこで、提示された新しい考え方は、

前頭−頭頂ネットワークでつくられた身体認知と運動企画が「学習/認知/記憶」された情報とやり取りをし、それに影響を与えているのは、各種感覚と運動であって、「学習/認知/記憶」などの高次脳機能と呼ばれるものは前頭−頭頂ネットワークとの情報のやり取りによって創られていると云う構造になっていて、「運動が高次脳機能を創る」という事を新しい考え方としてお話をされておられました。


運動と高次脳機能の関連性については、今までも様々な神経科学の先生が指摘されていたところでもあるのですが、PTやOTに直接、今までの考え方が不適切だと仰ったのは、高草木先生ではないかと私は思うのです。


違うかも知れないけれど。←いつも云いますが、こういうところは大切なのです。(^_^;)


さて、現在、運動機能が創る高次脳機能,或いはそれらの関わりと云ったものを評価するテストはないのでは無いかと思います。

それなどはこれからのリハビリテーションに関わる研究者達の大きな課題なのでは無いかと思います。


いつの時代か、運動機能と高次脳機能を別々に取り扱うことなど、「不適切にもほどがある!」と言える時が来ると信じて、じっと時が過ぎるのを待っているところなのです。


あ、これは2019年の講演の時のお話で、それを私が聞かせていただいて理解した範囲の中でのことなのです。今の高草木先生はもっと違うお話をされておられるかもしれません。


あぁ、また脳科学者の先生のお話をお聞きしたいなぁと考えている今日この頃なのです。

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